アルギニンは準必須アミノ酸!体内で果たす効果を解説

アルギニンは体内で合成されるアミノ酸で、健康維持に欠かせない栄養素ですが、不足しやすいのが難点です。体内での生成量と実際の必要量のバランス、年齢によって異なる働きなど、アルギニンの効果を最大限に生かすためには正しい理解が欠かせません。
まずは、アルギニンの役割や年齢ごとの働きを解説していきます。
アルギニンは体内で作られるが不足しがちな栄養素
アルギニンは、タンパク質を構成する20種のアミノ酸のひとつで、体内で合成できる「非必須アミノ酸」に分類されます。ただし、成長期や強いストレス下、病気・けがの回復期には、体内生成量が不足しやすいことから、「準必須アミノ酸」とも呼ばれているのが特徴です。
成長ホルモン分泌や血管の健康維持、免疫力の向上など多様な働きを担い、鶏肉・大豆・ナッツ類などの食品に豊富に含まれます。体内合成量だけでは足りないため、特に子どもや高齢者、激しい運動をする人は、普段の食事で積極的に摂取を心がけることが大切です。
子どもから高齢者まで必要な理由と体内での働き
アルギニンは、年齢やライフステージを問わず必要な栄養素です。その役割は成長期には骨・筋肉の発達や成長ホルモンの分泌促進に、成人では一酸化窒素による血流改善や疲労物質除去、免疫機能強化に役立ちます。
高齢者の場合、体内合成量が減るため、より積極的な摂取が必要です。アルギニンの摂取は、血管の健康維持や筋肉量の維持など、健康寿命を延ばすためにも欠かせません。どの年代においても、バランスの良い食生活による適量摂取が健康維持の基本となります。
アルギニンの主な健康効果とは?

アルギニンは、体のさまざまな働きを助けるアミノ酸で、健康維持や体調管理に役立ちます。筋肉や血流、免疫など多方面に作用し、年齢や目的に応じたメリットが期待できるでしょう。ここでは、アルギニンの具体的な効果について詳しく紹介します。
成長ホルモン分泌で筋肉増強・脂肪燃焼を促進
アルギニンは脳下垂体を刺激し、成長ホルモン分泌を促す働きがあります。成長ホルモンは、筋肉合成や代謝向上に重要な役割を持つ物質です。
アルギニン摂取によって、夜間の成長ホルモン分泌量が高まることが研究で確認されており、タンパク質合成と筋肉増加に寄与します。
さらに、アルギニンとオルニチンを同時摂取した上での運動は、成長ホルモン分泌をさらに高めることが研究で明らかになったそうです。筋力向上効果が認められ、脂肪燃焼も促進します。
血管拡張作用で血流改善・生活習慣病を予防
アルギニンは、体内で一酸化窒素(NO)を生成し、血管拡張による血圧低下と血流改善作用を持ちます。この生理作用は、ノーベル賞の対象にもなりました。
慢性心不全患者の研究では、アルギニン摂取による血流調節機能の改善が確認されています。血流改善は筋肉への酸素供給を増やし、運動パフォーマンス向上や動脈硬化予防にもつながるでしょう。
さらに、血糖値を下げる作用も報告されており、生活習慣病予防や血管の健康維持にも役立ちます。
疲労回復と運動パフォーマンス向上
アルギニンは、アンモニアなど運動時に発生する疲労物質を尿素サイクルで解毒し、血中アンモニア濃度の低下を通じて疲労回復を速めるのが特徴です。また、生成される一酸化窒素が血管を拡張し、筋肉への酸素供給を増やして持久力向上にも貢献します。
シトルリンとの併用で、アルギニンの血中濃度を長時間維持でき、より高い運動効果が期待できるでしょう。実際、運動前の摂取でパフォーマンス向上、運動後の摂取で回復促進が認められています。
免疫力向上と美容効果
アルギニンは、免疫細胞「マクロファージ」を活性化し、感染症への抵抗力を高めます。手術後の回復促進や、白血球の働きの強化が期待されているのも大きな特徴のひとつです。
また、肌の保湿因子(NMF)の主要成分として角質層の水分保持に関与し、美肌維持にも役立ちます。細胞分裂や組織修復を促すポリアミン生成を助け、加齢で低下する生合成を補い、老化予防にも寄与するのがメリットです。
アルギニンの効果的な摂取方法と注意点

アルギニンの効果を高めるには、摂取方法やタイミング、量などを工夫することが重要です。食品由来や、サプリメントの選び方もポイントになります。ここでは、効果的な摂取方法と安全に続けるための注意点を解説するので、詳しく確認していきましょう。
アルギニンを多く含む食品と1日の推奨摂取量
アルギニンは、タンパク質を多く含む食品に豊富です。主な食材は、以下の表を確認しましょう
| 食品名 | 100gあたりの含有量(mg) |
|---|---|
| 高野豆腐 | 4,100 |
| ごま | 3,000 |
| 大豆 | 2,700 |
| 鶏むね肉 | 2,500 |
| 豚ヒレ肉 | 2,500 |
| 鶏もも肉 | 2,100 |
| 鶏ささみ肉 | 2,100 |
| 牛もも肉 | 2,100 |
| 豚もも肉 | 2,000 |
| 油揚げ | 2,000 |
| 牛ヒレ肉 | 1,900 |
| エビ | 1,800 |
| カニ | 1,600 |
| カツオ | 1,300 |
| アジ | 1,200 |
| うなぎ | 1,100 |
| 納豆 | 1,000 |
| 豆腐 | 600 |
| 豆乳 | 300 |
成人の推奨摂取量は2,000ミリグラム〜4,000ミリグラム程度ですが、運動量の多い人や成長期の子どもはやや多めの摂取がおすすめです。
目的別!アルギニンの最適な摂取タイミング
アルギニンの摂取タイミングは、目的に応じて決めることが大切です。健康維持や美容、疲労回復には就寝前の摂取が効果的で、睡眠中の成長ホルモン分泌を促します。
筋力アップやダイエットを目的とする場合は、運動直後の摂取が役立ち、筋肉の回復やアンモニア除去に有効です。シトルリンと併用すれば、アルギニンの血中濃度が長時間維持でき、持続的な効果が期待できるでしょう。
朝の空腹時は吸収率が高いものの、胃腸が弱い人は食後の摂取が推奨されます。継続的に摂取することで、効果を維持できるでしょう。
副作用と過剰摂取のリスク・安全な摂取量の目安
アルギニンは一般的に安全ですが、過剰摂取すると下痢・腹痛など、消化器系の副作用が生じることがあります。特に、1日20グラム(20,000ミリグラム)以上の摂取はリスクが高まるでしょう。
WHOの安全基準は1日6グラム〜7グラム(6,000ミリグラム〜7,000ミリグラム)程度ですが、初めて摂取する際は少量から徐々に増やすのが安心です。腎機能低下や高齢者は副作用が出やすいため、通常の半分程度から開始し、医師と相談した上で調整しましょう。
子どもは体重1キログラムあたり100ミリグラム〜200ミリグラムが目安で、基本的には食事から十分な量を摂取できます。アレルギー体質や基礎疾患を持つ人は、原材料や摂取量に十分注意してください。
サプリメントと他の栄養素との相互作用
アルギニンは、シトルリンやオルニチンとの併用で、血中濃度の維持や成長ホルモン分泌促進、疲労回復効果が高まります。さらに、ビタミンCやビタミンEは一酸化窒素の安定化を助け、血流改善効果が期待できるでしょう。
サプリメント併用時は、総摂取量が過剰にならないよう注意が必要です。亜鉛やミネラル成分を高用量で摂取する場合も、適正量の管理が求められます。
相互効果を最大化するためには、複合成分配合製品を選ぶと効率的です。ただし、基礎疾患があったり、薬を服用していたりする場合は、医師の指導のもとで摂取しましょう。
効果が期待できるアルギニンサプリメントのおすすめ商品3選

アルギニンサプリメントを選ぶ際は、配合成分や吸収効率、目的に合わせた特徴を重視することが大切です。高濃度タイプや相乗効果を狙った製品など、多彩な選択肢があります。最後に、用途や体質に合ったおすすめ商品を見ていきましょう。
部活生の成長期をサポート!亜鉛×アミノ酸配合『フィジカルメンテPRO』
成長期の中高生は、身体の急激な発育や激しい運動により多くの亜鉛を必要とします。
『フィジカルメンテPRO』は、食事だけでは不足しがちな亜鉛に加え、筋肉の材料となる必須アミノ酸20種類やカルシウム、ビタミンを黄金比率で配合。爽やかなマスカット味で飲みやすく、部活に励むお子様のタフな体作りとコンディション維持を強力にサポートします。
毎日の食事にプラスして、成長に必要な栄養素を効率よくチャージできる一杯です。
シトルリン配合で相乗効果を実現「アルギニン×シトルリン マッスルプレス」
MONOVOの「アルギニン×シトルリン マッスルプレス」は、アルギニンとシトルリンの組み合わせによる相乗効果を追求したサプリメントです。シトルリンは体内でアルギニンに変換され、血中濃度を長時間維持できるため、疲労回復や筋力向上、持久力の面で効果を発揮します。
L-シトルリン・L-アルギニンを主成分とした大容量タイプで、毎日の運動習慣に取り入れやすく、低カロリー・高タンパク質設計も特徴です。国内製造で保存も容易で、運動パフォーマンスや健康維持を目指す人に幅広く支持されています。
国産のシジミを使用「リアルメイトのしじみエキスW」
国産の厳選されたシジミを使用した、肝臓ケアに特化したサプリメントです。シジミには肝機能をサポートするオルニチンが豊富に含まれています。
オルニチンは肝臓の解毒作用を促進し、アンモニア代謝を助ける成分です。特に飲酒後の肝臓の回復を促進する効果が期待できます。シジミエキスを濃縮する、昔ながらの製法も特徴的です。
一般的な食事からシジミのオルニチンを十分に摂取するには多量のシジミを食べる必要がありますが、丁寧に煮詰めた濃縮エキスなら、効率的に摂取できるでしょう。日本製のため安全性が高く、忙しい現代人の肝臓ケアをサポートする優れた選択肢といえます。
まとめ

アルギニンは体内で作られる「非必須アミノ酸」ですが、成長期・高齢期には不足しやすい栄養素です。成長ホルモンの分泌を助けることで、筋肉の発達・脂肪燃焼をサポートし、血管を広げて血流を改善する働きも期待できます。
また、疲労回復や免疫機能の維持に役立つのもメリットです。摂取は食品・サプリから可能ですが、過剰になると体調を崩すこともあるため、目的に合わせて適量を守りましょう。
